減価償却の考え方と計算方法

2020年03月03日

不動産売却においてよく聞くワード「減価償却」、この意味と考え方はご存知でしょうか。減価償却は年数とともに資産価値が減っていく建物などの不動産に対して、耐用年数に応じて費用計上する会計処理のことです。今回は不動産売却を検討されている方に向けて、減価償却の考え方と計算方法、特例などを紹介します。

 


不動産売却で知っておきたい減価償却とは?
 

そもそも、減価償却とは年数が経つにつれ価値が少なくなるものに対して使用される会計処理のことを意味します。

なお、土地などは価値が変動することはありますが、時が経過するだけの要因では価値は下がりませんので対象ではありません。

不動産売却において減価償却の意味を理解しておかなければならないのはなぜでしょう。

それは、不動産売却で発生する利益に対する税金に大きく関係するからです。

不動産売却においてはその利益=譲渡所得に対して、譲渡所得勢という税金を支払わなければなりません。

譲渡所得税は譲渡所得に税率をかけて算出され、譲渡所得がある場合は売却した翌年の確定申告で申告する必要があります。

譲渡所得とは、所有している財産や権利(土地、建物、株、貴金属など)の譲渡により得た利益のこと指します。

ここで注意が必要なのが、不動産売却した際の譲渡所得は単に売れた価格ではなく、譲渡所得=売却金額-(所得費+譲渡費用)で計算されるということです。

上の計算式の「所得費」とは、売却した不動産の購入額や仲介手数料、購入時の税金の合計から、用途や構造、経過年数に応じた建物の減価償却費を差し引いた費用です。つまりここで減価償却の考え方が必要になってくるのです。減価償却に関する詳しい計算方法は次の項目で解説します。
 

 

不動産売却で知っておきたい減価償却の計算方法と特例
 

マンションやマイホーム、売却する不動産の減価償却は具体的にどのように計算するのでしょう。

減価償却の計算は減価償却=建物購入費用×0.9×償却率×経過年数で計算されます。

なお、この計算方法はマンション売却時に使用される定額法と呼ばれるもので、他に定率法という計算式もありますが、算出結果は同じになります。

さて、上記の計算式でパッと判明しないのはおそらく「償却率」という項目でしょう。

償却率とは、耐用年数によって求められるので建物の構造が木造なのかコンクリートなのかなどによって異なります。

たとえば、鉄筋コンクリートのマンションであれば法定耐用年数は47年です。

法定耐用年数から耐用年数が割り出されると、国税庁のホームページから償却率表を参照することで償却率を計算することができます。

また、譲渡所得に関してはさまざまな特例があります。

譲渡所得から3,000万円控除されるので、課税される額が少なくなるという特例や、10年以上住んでいた場合は税金が安くなるといった特例などさまざまです。

不動産売却にかかる税金を少しでも減らしたいという方は、こうした特例を把握しておくと良いでしょう。

 


まとめ

 

減価償却の考え方、あまりなじみのない方には掴みにくい部分もあるかもしれませんが、計算式に当てはめていけば意外とシンプルです。売却を行なった翌年の確定申告に必要となるので、事前にきちんと理解しておきましょう。株式会社ボンズは、高崎市・前橋市内の売買物件を多数取り扱っております。不動産相続関連でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

 

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