土地の境界に関する基礎知識
2020年02月18日
土地を売却する際、気をつけなければいけないことがあります。
土地の境界です。
境界は私たちの目に見ないものですが、土地を売却するうえでは確認をする必要があります。
本記事では、土地売却の際に重要な境界の基礎知識を紹介します。
売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
土地売却で知っておくべき筆界と所有権界の違いとは?
土地の境界について語るうえで筆界と所有権界という言葉を覚えておく必要があります。
それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
【筆界】
筆界は、地番と地番の境界線のことをさします。
法務局が取り扱う境界は、すべてこの「筆界」を示しているものと認識しておきましょう。筆界は国が定めたものなので、個人で変更することができません。
【所有権界】
一方で、所有権界とはどのようなものをさすのか解説していきましょう。
所有権界は隣接地の所有者間で合意して形成した境界線をさします。
こちらは筆界と異なり合意の元で境界線を変更することができます。
【筆界、所有権界で気をつけること】
筆界と所有権界はどちらも一致している場合が多いですが、時には筆界と所有権界が一致しない場合があります。
もし、このような土地を売却しようとしている場合は隣接地の所有者とトラブルになってしまう可能性があるので、必ずトラブルを回避するために所有権界を確定させるようにしてください。
土地売却で知っておくべき筆界特定制度でトラブルを解決しよう
筆界と所有権界が一致しない場合、そのまま土地売却を進めていくとトラブルになる可能性があります。
もちろん話し合いをして設定することができれば、問題ありません。
しかし、簡単にできるものではありません。
そのような時は、筆界特定制度という制度を用いましょう。
【筆界特定制度を活用してできること】
所有者から申請された土地に対し、筆界特定登記官が、外部の専門調査員の意見をふまえて境界線を特定するという制度です。
実地調査や測量などをおこない、さまざまな観点から筆界を設定します。
これによりトラブルを回避しながら土地の境界を定めることが可能になります。
【隣人とのトラブルを回避できる】
筆界特定制度を活用すれば、裁判を起こして隣人同士で境界線を定めることなく、スムーズに決定することが可能です。
制度を利用しても、内容に不服があれば裁判で解決することも可能です。
所有権界と筆界が一致しない土地を売却しようと検討している場合、トラブルにつながるので必ず特定をさせましょう。
まとめ
土地を売却する際は、必ず境界がどこまであるのかを確認しておくようにしてください。
境界線が曖昧な状態で売却をおこなうと、トラブルに発展し売却ができなくなる可能性もあります。
ぜひ今回の記事を参考にトラブルを回避するようにしましょう。
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